月末だと云うのに、今月初めての連休と来たもんだ。
今月はずーっと週休一日制で働かされてましてん。
ホントは今日も昨日も一昨日も仕事が組まれていたんだけど、スッゲーわがままを云って連休を強奪した。
休みが無くて、さぞ面白くない日々を送っているのかと云うと実はそうでも無くて、演奏会あり、パーティーあり、我が東京の連勝ありでココに書くネタはいっぱいあるのです。
な訳で、まずは近所のオヤジの話。
一月に登場した、あのオヤジが襲来した。
オレが疲れて帰宅して、10秒と経たないうちにピンポンしてきやがった。ストーカーばりに人が帰って来るのをコッソリ張っていたと見える。
「委員の人がこないだ回覧板を回したって云うんだけど、まだうちに来てないんだよね。ひょっとしたらオタクで止まってるのかと思って来てみたんだけど。」
そうです。実はうちで止まっていたんです。
今回の回覧は一世帯につき300円の寄付金を要するモノで、現金袋を玄関にぶら下げておく訳にもいかないから、帰宅が遅くなりがちな時期は回すタイミングがヒジョーに難しい。
だから早く帰れた今日こそはソッコーで回すつもりで意気込んで帰ってきたところだったから、せっかくのオレのやる気に水を差すには抜群のタイミングで登場した事となる。
つーか、この回覧、〆切までまだ一ヶ月もあるんだからエライ遠い話だ。
なのに何を慌てているのか知らんが、このオヤジは「じゃあウチへ持って来てくれたら、その場でハンコ押して次の人の家に持って行くから」などと云って帰って行った。
仕方なく小銭を入れようと思ったら、用意してきたはずの細かいお金が500円玉しか無いんだから、オレもタイミングのビミョーさに関してはオヤジの域に近づきつつある。
オヤジん家に行って「スイマセン、細かいのが500円玉しか無くて」と云うと、オヤジは部屋の奥へ行って、お母さん細かいお金あるかいと大声で怒鳴った。
このオヤジの家には100歳近いお婆さんがいて、やはり耳が遠い。
だから家でお婆さんと話す時はいつも大声なんだけど、その時も「それだけしかお金無いの?これっぽっちじゃあダメだよ!」とオマワリ選手が聴いたら一枚絡みたくなるであろう怒号を住宅街に轟かせた後、玄関にいるオレのところへ戻って来て云った。
「ハイ、じゃあこれ100円玉・・・ニィ、シィ、5枚で500円ね」
違うだろー、オヤジー。テメエで寄付する300円だけ持って来ればいいんだよー。無理矢理ババアから100円玉を5枚も恐喝して、御丁寧に全額両替する必要なんてねえんだよー。
だからオレが「じゃあ200円だけお釣りを貰いますね」と云うと、今度はオレに対して「それじゃあオカシイじゃないか」とキレ口調を向けてきやがった。しかも顔近ェし。もっと離れろっつってんだろ。
あのね、最終的には二人合わせて600円なんだから、この500円玉と100円を回覧で回して、オレが払った500円のお釣りとして200円くれればいいんですよ、と懇切丁寧に説明してやったら、相変わらずキレ口調で「だから、オタクの500円玉は回覧の袋に入れて、200円をオタクにあげればいいじゃないか」だって。
だから、最初っからそう云ってんぢゃねえかよ。何を今更、テメエで発案したような云い方してんだよ。
玄関を閉める直前にオヤジを見ると、妙な愛想笑いで見送ってくれた。
500円を丸々両替しない案を自分の手柄にしようってんなら、云っとくが無駄だぞ。