送りバント的近況ですが

ちょっと前の話だけど、ひっさしぶりにK社の社長(正しくは元社長)と話をした。

K社を辞めてもうすぐ9年になるけど、確か辞めた2年後ぐらいに一度仕事を貰っているから、話をしたのは実に7年ぶりって事になる。
ここでは触れてなかったけど、一年ほど前にK社倒産の報を聞いた時、やっぱりショックだった。
我が母校が数年前に廃校になった時よりもショックだったね。
オレは作曲なんてロクにやった事が無かったクセに、運良くK社に入れたおかげでプロとして成長できたんだから、やっぱりK社への思い入れというのは凄く強い。
だから久しぶりに社長と話をして、元気そうで安心した。
ま、あの社長の事だから、タダでは転ばないだろうとは思っていたけど。
久しぶりに連絡を取ったと云っても、誰々は元気かとか、誰々は今某社で働いているらしいとか、そーゆー他愛の無い話をして、じゃあそのうちK社の同窓会でもしましょーか、って云って終わったんですが。

去年の年末の話なんだけど、これまたすっごい久しぶりに高濱さんに会った。
どのくらい久しぶりかって、たぶん10年は軽く会ってない。
高濱さんは、K社初期にいくつかのタイトルで音楽を担当した敏腕コンポーザーだ。
オレがまだ入社半年ぐらいのペーペーだった頃、中潟さんが「デキル男を紹介する」と云って連れて来て以来、オレの手が回らないプロジェクトがあると高濱さんを起用するという二人体制でK社の音楽が生産されていた。
だから、高濱さんの音楽にもスゲー思い入れがある。
つーか、K社に来る時はいつも茶色の長髪を靡かせ、チェーンを巻いたブーツを履いてジャラジャラ入ってくるというメタルロック丸出しな容姿なのに、どんな音楽にも対応しつつ個性も出しつつ、ツボにはキッチリ入れて来るという器用で柔軟な天才だから、音楽を気に入らない訳がない。
お陰様でK社はどんなに出来の悪いゲームを作っても、「クソゲーだけど、サウンドだけは」っていうイマイチ素直に喜べない評価だけは守り抜いた訳ですが、やっぱりK社初期に高濱さんと二人で築いてきた、スベリ知らずな戦歴が後々まで響いている事は間違いないのです。
まぁ高濱さんにとってはK社は数あるお得意先の一つだし、愛着なんて無いかも知れないけど。
そんな、オレが一方的に戦友だと思っている高濱さんですが、今年はスマブラの音楽を担当するなど活躍のフィールドも広がってたりして、端から傍観している立場としては嬉しい限りである。

高濱さんに会ったのには目的があって、実はhallyさんに紹介してあげたんです。
仕事で高濱さんの音楽のお世話になったらしく、一度ご挨拶がしたいっつー事で。
ところでミスターhally、何かと忙しくてとっても大変らしい。
最近はquarta330君のお誕生会をやった時に会って、一次会が終わった時点で「明日仕事なんで帰ります~」って2人で退席したんだけど、駅に向かう路上で話が止まらなくなっちゃって、終電ギリギリで強引に話を切断して帰って来た。
ミスターhallyも、おそらく皆さんが知っている以上のチカラを持った、柔軟な才人である。
いろいろ大変だろうけど、刺激的な音楽活動は続けてほしいモンです。