何度か云いましたが、禁ラーメン中です。

とは云え、時にはヨンドコロない事情により、ラーを一杯引っ掛けてしまう事がある。
今日の場合はと云うと、出向先でメシを喰らう事になったんだが、そーゆー場合は同行しているメンバーの中でも一番土地勘のある人が「本日のメシ屋」を決める権利を取得する。
となると、右も左も分からないまま付いて来たオレごときのプライオリティなんてモンはハナっから無いも同然なんであって、多少の不満があろうとも従わざるを得ないのです。
今日はそのやうな、ヤンゴトなき由にて、不本意ながらもラーを喰らうハメになってしまった。
でも、そーゆー付き合いで行くラー屋ってのが、毎度毎度ヒドイところばっかりだ。
不思議なモンで、ラーばかり食べ歩いていると、店のオーラを見れば大凡の当たりハズレの見当が付くようになってしまうのは、なかなか厄介な奇病だ。
せっかく禁止してるんだから予定外の摂取をするだけでも少々抵抗があるのに、これから入ろうとしている店からは完っ璧に旨くないオーラが充ち満ちと溢れている。
どうせならこんな不本意ラーじゃなく、せめて本気ラーを喰わせてほしいのが人の性である。
でも、どんなに店のセレクトが酷かろうと、今日のオレには否定する権利などチャンチャラ無い。
そんな、ノッピキならない理由で、今日もちっとも旨くもないラーを喰ったのです。

ただ、オレはまだマシだった。
同行した御仁がつけめんを一口入れるなり、怪しい空気を醸し出したのにオレは気づいた。
見ると、完全に動きは停止し、頭上には巨大な「?」が浮かんでいる。
すると「つけめんってこんなんだっけ?ちょっと味見してみて」と云うから、恐る恐るめんつゆを一滴だけ、ほんっの一滴だけ味見してみたら、何だかおっそろしい味がした。
たった一滴のクセに得体の知れない成分が脳天に回ってくるし、痺れるような毒素を持っている。
これは・・・もしや、と思った時、隣でも同じ解答が出た。

「何か、紹興酒みたいな味がする」

オレは酒宴は好きだし、なかなか大酒飲みチックなツラをしているらしい。
ピールとウーロン茶を注文すれば、店員がまず最初にオレの前にビールを置くぐらいだ。
そのくせ、全く酒が飲めません。
基本的にアルコールの味は嫌いで、しかも一口飲んだだけで体中の血液が顔面に集中してしまう程のリトマス紙であり、その後は真っ直ぐ歩行するのさえ困難になるという安上がりな男だ。
そんなオレだから、もちろん紹興酒の味なんか知らないんだが、アルコールを検知する装置ならば人一倍機能する。この毒の効き具合は間違いなく、かなーり強い酒であろう。
店のおばちゃんに、コレ紹興酒ぢゃねえの?と問うと、顔中に「しまった!」という色を浮かべた。
「今トリカエテ来マス」とカタコトの日本語で云うなり厨房へ飛んで行き、紹興酒の隣に並んでいた瓶から黒い液体を注いで持って来たんだが、どうやらソッチの瓶が正解だったらしい。
そんな訳でオレの隣の席ではめでたく、麺を紹興酒に浸して喰った事があるという、非常に変わった経験の持ち主が誕生した。
つーかオレら、危うく午後から、間違ったテンションで客先へ行っちまうとこだったぢゃんか。
オレなんかたったの一滴だけなのに、今日はずーっと喉の奥と脳天に怪しいヤツが居座り続け、何だかやったら暖かい二酸化炭素ばっかり放出し続けていたんだから気味ワリィの何のって。

うちの近所にある、5年ほど前に開店した某ラーメン屋。
比較的新しい店ではあるが、オレのオーラ読みが正しいならば間違いなくアウトだ。
だから今まで敬遠してたんだけど、ネットで見る限りかなーりの食通っぽい人が絶賛していて、ちょっと興味が湧いた。しかも店主は某一流ホテルの出身なんだとか。
そもそも、オーラなんて云う信憑性のカケラも無いモンで店の味を決めようって方がおかしな話だ。
それに、やっぱり近所に名店があると嬉しいし、これは是非行ってみようと思い立った。
で、感想はと云うと、ふざけんなってトコです。
「料理に精通した舌の肥えた御仁による実食結果」と「B級フード大好き野郎によるオーラ読み」という2つの比較対象があった時に、まさか後者が正しいなんてオレだって信じたくないところだ。
ただ、コレに関しては間違いない。何から何までダメだもん。
具体的にどうダメなのかは残念ながら、手が腱鞘炎になる程の文字数があって書けないって程だ。
唯一良かったのは、チャーシューの味。これには某一流ホテルの片鱗が見えたんだけど、あくまでチャーシュー単体の話であり、肝心なラーメンの中に投入した時の相性とくればまた別の話だ。
ちっくしょー、何でこんなラーばっかりなんだよー。久しぶりに旨いラー喰いてえのになー。

そんな、禁ラーメン生活を送り中。「禁」になっているかどうかはまぁこの際アレとして。